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被爆証言 次代へ発信 記憶遺産を継承する会

 被爆者の証言や運動の記録を収集、発信する「ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会」の設立総会が10日、都内であった。来年4月にNPO法人へ移行し、3年後に「平和資料センター」設置を目指す。

 会員の被爆者や支援者ら約110人が出席した。「再び被爆者をつくるな」との願いの実現へ、被爆資料を「人類の宝物」として活用する会の趣旨や定款を承認。核兵器の怖さを身をもって訴えてきた各地の被爆者の運動資料の収集を急ぐなど、当面3年の事業計画を決めた。

 代表理事には広島の被爆者で日本被団協の岩佐幹三代表委員を選出。現時点で101人いる正会員の会費は年1万円に定めた。

 運動資料の保存を30年来の課題としてきた被団協の役員と、運動を支える弁護士、研究者らが昨年4月から準備してきた。

 総会では呼び掛け発起人の一人、作家の大江健三郎さんが講演。「ノーモア・ヒバクシャは重要な言葉。強く運動の中心に掲げて」と呼び掛けた。(岡田浩平)

(2011年12月11日朝刊掲載)

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