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被爆前後 立体映像で再現 原爆資料館 パノラマ模型一新へ

 広島市が大幅改修を計画する原爆資料館(中区)の展示見直しを助言する有識者検討会議は21日、同館東館で会合を開いた。見学ルート導入部に設置するパノラマ模型について、被爆前の街や被爆後の惨状を立体映像で再現する新方式の採用を了承した。

 委員8人が出席した。市側が現在本館と東館にあるパノラマ模型を一新し、見学ルートの導入部となる東館3階の中心に設置する案を説明した。

 白い模型に天井のプロジェクターから映像を投映する方式で、熱線や爆風が広がる様子を立体映像で自在に再現し、家屋の倒壊など被害状況も表現できる。市民が描いた原爆の絵も浮かび上がらせ、被爆時の惨状を見学者に実感させる。

 委員からは「後に続く展示内容を予感させる演出」と賛同意見が出て、了承した。市は2011年度中に策定する展示基本設計に、新しいパノラマ模型案を盛り込む。

 改修工事は14、15年度に東館、16、17年度に本館で実施。全面再オープンは18年度を予定する。(金崎由美)

(2011年12月22日朝刊掲載)

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