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年末年始も平和公園ガイド 資料館休館 観光客に対応

 広島市中区の平和記念公園を案内するボランティアグループ「FIG(フィグ)」が29日、年末年始の休館に入った原爆資料館に代わり、観光客に被爆の惨状を説明する活動をした。休館を知らずに訪れる観光客も多いとみて、雨天を除いて1月1日まで続ける。

 50~60代のメンバー8人が原爆ドームそばに集まり、観光客に「資料館は休みです。話を聞かれませんか」と呼び掛けた。写真や絵を見せながら、原爆投下後の惨状や後遺症の恐ろしさを日本語と英語で説明。毎回、数十人が聞き入った。

 福島市から初めて訪れたオーストラリア出身の英語講師サマンサ・リーブズさん(21)は「ここで何が起きたのかよく分かった」と喜んでいた。

 FIGは広島市や近郊の男女12人が所属。ここ数年は年末年始も交代で活動している。三登浩成代表(65)=府中町=は「旅行シーズンだけに休館を残念がる人は多い。被爆の実相をしっかり伝える」と力を込めた。原爆資料館は1日まで休館する。(田中美千子)

(2011年12月30日朝刊掲載)

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