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島根原発 2号機27日停止発表 中電 検査終了は「未定」

 中国電力は19日、島根原子力発電所(松江市鹿島町)の2号機(出力82万キロワット)の運転を27日に停止し、定期検査に入ると正式発表した。中電の原発全2基が停止する。2号機の定期検査は当初、8月上旬の終了を予定していたが、福島第1原発事故を受けて「未定」とした。

 2号機は26日夕から出力を下げ、27日未明に発電を止める。燃料や制御棒駆動装置の一部取り換えをはじめ、配管のひび割れ防止などの工事を6月中旬までに終える予定。ただ原子炉の起動前にはストレステスト(耐性評価)を提出し、地元の理解も得ねばならないため、終了時期を未定とした。

 松江市の松浦正敬市長は「定期検査は、住民の安全確保と島根原発の信頼性向上のため大変重要で、万全を期すよう求める」、島根県の溝口善兵衛知事は「安全かつ遺漏なく実施していただきたい」とコメントした。

 島根原発では1号機が点検不備問題を受け、2010年3月に停止してそのまま定期検査入り。ほぼ完成している3号機も運転のめどが立っておらず、全停止が当面続くことになる。

 反原発グループの島根原発増設反対運動の芦原康江代表は「『安全対策』は津波被害の想定だけで、地震には対応できない。このまま廃炉にし、再生可能エネルギーの供給に力を注ぐべきだ」と訴える。(山本和明、樋口浩二)

(2012年1月20日朝刊掲載)

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