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伊方原発の危険性考える 中区で講演会

 広島市から最も近い原子力発電所、四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)を考える講演会が21日、中区のアステールプラザであった。竹原市出身で伊方原発反対八西連絡協議会会員の近藤誠さん(64)=愛媛県八幡浜市=が、事故が起これば放射能汚染が瀬戸内対岸に及ぶ危険性を訴えた。

 伊方原発は、広島市中心部から南西約100キロに位置する。近藤さんはマグニチュード(M)8規模の地震を引き起こすとされる活断層が原発の沖合約6キロを走ることに言及。「地震で原発事故が起きれば、風向きによっては広島や岡山に大きな放射線被害が出る」と強調した。

 伊方原発は現在、定期検査のため全3基の原子炉が運転停止中。近藤さんは「身近な問題と受け止め、再稼働反対への行動を広島からも起こしてほしい」と呼び掛けた。参加した安芸区の主婦藤井智子さん(31)は「広島に近い原発なので心配。同じ思いを共有する人たちとつながりを持ちたい」と話していた。

 講演会は、市民団体「ピースリンク広島・呉・岩国」の主催。約50人が耳を傾けた。(門戸隆彦)

(2012年1月21日朝刊掲載)

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