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虚偽記録問題 批判が相次ぐ 中電、初の住民説明会

 中国電力は21日、島根原子力発電所(松江市鹿島町)の低レベル放射性廃棄物の処理をめぐる虚偽記録問題で、同市のくにびきメッセで初めて住民説明会を開いた。住民からは中電の姿勢をただす声が相次いだ。

 住民49人と、島根県と原発30キロ圏の松江、出雲、安来、雲南市の担当者が参加。島根原子力本部長の古林行雄常務は「再発防止策を着実に実施したい」と陳謝した。質疑で「記録の改ざんは悪質」「不正を繰り返すのは会社の風土の問題」など批判が相次いだ。

 松江市西川津町の会社員大石健夫さん(67)は「原発の管理には大きな責任が伴うということを認識してほしい」と注文した。古林常務は説明会後、「厳しい意見が多かった。業務改善に役立てる」とした。22日には境港市で説明会を開く。

 中電の虚偽記録問題では、島根県の溝口善兵衛知事が21日、原子力規制庁が中電の再発防止策の状況などをチェックした保安検査の結果について、住民説明会を開く方向で調整していることを明らかにした。

 この日の会見で溝口知事は、原子力規制委員会がこの問題を原子炉等規制法に基づく保安規定違反(監視)と判断したことに触れ、「結果は説明しててもらう必要がある」とし、2月にも開く考えを示した。

(2016年1月22日朝刊掲載)

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