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伊東さんしのび記念樹 米中枢同時テロ被害者 母校の城北高 プレートも除幕

 2001年の米中枢同時テロで亡くなった広島市安芸区出身の伊東和重さん=当時(35)=をしのぶ記念樹とプレートの除幕式が27日、母校の城北高(東区)であった。両親や同級生、学校関係者たち約30人が参列した。

 同校クラブハウス前に、同校のシンボルのモミジと「平和祈念」と書かれたプレートを据えた。あいさつした伊東さんの父次男さん(80)は「天国の息子も涙を浮かべて感謝しているはず。木の成長とともに、平和を願う気持ちを育ててほしい」と願った。

 伊東さんは富士銀行(現みずほ銀行)に就職し、テロ発生時は同行ニューヨーク支店に勤務。テロで崩壊した世界貿易センタービルにいたという。

 同校の宮本誠教諭(50)たち高校時代の同級生が中心となり、記念樹の植樹とプレートの設置を企画した。宮本教諭は「彼が生きた証しを次世代に残し、平和について生徒たちが考える場になれば」と話していた。(加茂孝之)

(2016年1月28朝刊掲載)

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