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追悼祈念館 300万人 広島 開館から13年6ヵ月

 広島市中区の国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の入館者数が2日、累計300万人を超えた。2002年8月の開館から13年6カ月。被爆70年の本年度は過去最多だった昨年度の入館者数を更新し、ペースを上げていた。

 節目の入館者は、三重県伊賀市の無職板倉和夫さん(70)。叶真幹館長から、花束と同館発行の被爆体験記集などを受け取った。所用で広島を訪れ、初めての来館。「テロが相次ぐ中、戦争は二度としてはいけないと学びたい」と話した。

 祈念館は被爆体験記約13万5千編や、被爆者約1万9千人の遺影・名前を公開している。本年度の入館者は12月末時点で26万3940人で、既に昨年度1年間を1万1341人上回っている。うち外国人が5万3584人で、増加が顕著という。

 ただ入館者数は、同じ平和記念公園内の原爆資料館(12月末現在約127万人)に比べると約2割。叶館長は「被爆者の気持ちを国内外に伝えるのが祈念館の使命。誘導の看板などを工夫し、来館者をさらに増やしたい」と話した。(水川恭輔)

(2016年2月3日朝刊掲載)

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