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UAEの王族 被爆実態学ぶ 広島訪問

 アラブ首長国連邦(UAE)の王族で、慈善団体の事務総長を務めるアブドルアジズ氏(45)が6日、広島市を訪れた。被爆体験を聞き、原爆資料館(中区)を見学した。

 アブドルアジズ氏は2000年に半年間、広島大に留学し日本語を学んだ知日派。笹川平和財団(東京)の招きで被爆地を再訪した。

 平和記念公園内の国立広島原爆死没者追悼平和祈念館で被爆者の寺本貴司さん(77)と面会。母を失い、被爆後の急性症状に苦しんだ体験に耳を傾け、「平和をもたらすのは軍事力ではない。被爆体験を世界中の若者に知ってほしい」と述べた。

 アブドルアジズ氏は東日本大震災の被災地から広島市入りした。千羽分の折り鶴を携え、宮城県石巻市と原爆の子の像(中区)に500羽分ずつ贈った。

(2012年2月7日朝刊掲載)

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