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改装オープン18年7月 広島の原爆資料館 東館補強でずれ込む

 リニューアルが進む広島市中区の原爆資料館の全面オープンが、予定していた2018年春から7月へ、ずれ込む見通しとなった。法改正に伴い、東館の構造を補強する工事が必要になったため。閉鎖している東館の展示スペースの再公開も、16年春から半年遅れ、10月ごろになる。総事業費は約16億円増える。市が8日、明らかにした。

 市は14年3月、東館から改修に着手。同年6月の建築基準法改正で、本館と結ぶ渡り廊下を拡幅するために東館自体も現行基準に照らした構造へ強めなければならなくなったという。

 東館は16年3月までに改修を終える計画だったが、4月から約半年かけてはりなどを工事する。このためオープンが遅れ、入れ替わって閉館、着工する本館の工期もずれる。また本館も、基礎部分に揺れを吸収する免震ゴムを取り付ける工事が想定より長期化。全面オープン後、さらに1年作業を続けるという。

 市は16年度一般会計当初予算案に東館の補強工事費など関連経費約8億4千万円を盛り込んだ。総事業費は約57億円から約73億円に増える。市平和推進課は「不可欠な工事で、理解してほしい。オープン予定時期をあらためて原爆資料館のホームページなどで告知し、周知する」としている。(水川恭輔)

(2016年2月9日朝刊掲載)

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