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被爆の惨禍 継承へ集い 福山 11日 中高生ら学習成果発表

 福山市内の被爆者や中高生たちが、被爆体験の継承をテーマに証言や発表をする集いが11日午後1時半~4時半、福山市霞町1丁目のまなびの館ローズコムである。被爆者の高齢化が進む中、若い世代とともに、継承の在り方を考えようと、市原爆被害者友の会が企画した。

 被爆や戦争について学んだり、核兵器廃絶を目指す活動に取り組んだりしている福山工業高、盈進中高、福山暁の星女子高、英数学館中の生徒計約10人が、学校ごとに活動や学習成果を発表する。

 福山工業高からは計算技術研究部の4人が参加。原爆投下直後の御幸橋(広島市中区)付近の様子をコンピューターグラフィックス(CG)で再現した約7分の映像を紹介し、被爆者に取材するなどして進めた制作過程について語る。2年坂本海月部長(16)は「CGで復元した当時の惨状を、同世代に伝えたい」と話す。

 福山市の被爆者2人が被爆体験を語るほか、県被団協(坪井直理事長)の清水弘士事務局長の講演もある。友の会の藤井悟会長は「被爆体験を継承し、核兵器廃絶の活動を広めるためには、市民の力が必要。多くの人に来てほしい」と呼び掛ける。参加無料。(小林可奈)

(2016年2月9日朝刊掲載)

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