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基準地震動 引き上げへ 島根原発 宍道断層延長で判断

 中国電力は、島根原発2号機(松江市)の耐震設計の目安として想定する地震の最大の揺れの強さ「基準地震動」について、現在の600ガル(ガルは加速度の単位)から800ガルに引き上げる考えを原子力規制委員会に伝えた。原発近くにある活断層の長さの評価を25キロに延ばしたことに対応した。

 島根2号機は現在、再稼働に向けて規制委の審査を受けている。基準地震動を引き上げれば、その揺れに耐えるための追加工事が必要になる可能性がある。工事の規模によっては、再稼働の時期に影響しそうだ。

 中電は原発の南約2・5キロを東西に走る活断層「宍道断層」について、追加の調査や規制委の指摘を踏まえ、長さを22キロから25キロに延ばした。宍道断層の延長については1月下旬の審査会合で規制委に了承され、基準地震動の数値を引き上げる方向で検討を進めていた。基準地震動は、規制委による審査の大きな論点の一つ。今後、新たな数値が妥当かどうか議論され、認められれば審査は節目を迎える。(山本和明)

(2016年2月14日朝刊掲載)

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