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原発ゼロへ 団体が発足 中区で集い

 被爆地広島から原発ゼロを訴える市民団体「さよなら原発ヒロシマの会」が12日、広島市中区の原爆資料館東館で発足の集いを開いた。福島第1原発事故を機に弁護士や大学教授、文化人たちが結成を呼び掛け、約350人が参加した。

 共同代表で広島を拠点にする詩人のアーサー・ビナードさん(44)は「原発をなくそうとする団体をつなぎたい」、事務局長の滝史郎・広島大名誉教授は「核兵器廃絶を訴えながら原発を許した反省がある。広島の声を全国のうねりに」と訴えた。

 家族が安佐北区に避難している福島市の介護職、等々力隆広さん(49)は「広島と福島は核廃絶という同じフィールドに立った。一緒に進んでいきたい」と語った。

 呼び掛け人は児童文学者の三浦精子さんや漫画家の中沢啓治さんたち22人。勉強会への講師派遣や政府にエネルギー政策の転換を求める署名活動を計画する。原発事故から1年の3月11日に広島市で集会を開く。(金崎由美)

(2012年2月14日朝刊掲載)

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