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核の悲劇に理解も イスラエルの副首相兼国防相 平和記念公園を訪問

 イスラエルのバラク副首相兼国防相が17日、広島市中区の平和記念公園を訪れた。原爆資料館を見学し、原爆慰霊碑に花を手向けた。

 バラク氏は前田耕一郎館長の案内で資料館を約1時間かけ見学した。壊滅した市街地を再現したパノラマ模型に見入り、放射線被害を説明したパネルを読んだ。見学後、「こんな悲劇が二度と繰り返されないことを願う。一人一人の行動が必要だ」と話した。

 イスラエルは事実上の核保有国とされ、館内の「核の地球儀」はストックホルム国際平和研究所(スウェーデン)の推定に基づいて約80個の核弾頭を保有すると明示する。バラク氏は自国の核の表示に立ち止まることなく、報道陣の質問も受け付けなかった。

 バラク氏は広島県庁も訪問し、湯崎英彦知事と会談した。バラク氏は日本とイスラエルの国交樹立60年に伴う友好親善の促進のため来日。広島訪問はバラク氏の要望で実現したという。(金崎由美、馬上稔子)

(2012年2月18日朝刊掲載)

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