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愛宕山売却 「疑念払拭まで留保」 岩国市長 米軍再編協議を注視

 在沖縄米海兵隊約1500人の海兵隊岩国基地への移転案をめぐり、岩国市の福田良彦市長は27日開会の市議会定例会で、日米間協議で移転への疑念が完全に払拭(ふっしょく)されるまで愛宕山地域開発事業跡地(同市)の売却留保を解除しない考えをあらためて示した。

 福田市長は、山口県の二井関成知事と上京し、玄葉光一郎外相や田中直紀防衛相らに岩国移転の「断固反対」を伝えた経緯などを報告。野田佳彦首相や玄葉外相、田中防衛相が岩国移転を否定したことで「疑念はある程度払拭された」とした。

 しかし「現段階では売却留保を解除する結論を性急に出さない」と明言。27日に東京で始まった米軍再編見直しをめぐる外務・防衛当局の日米審議官級協議を挙げ「協議を見極めるのが市としての立場。全ての不安が払拭されるまでは明確に反対を言い続け、愛宕山も売却留保のスタンスを堅持する」と述べた。(酒井亨)

(2012年2月28日朝刊掲載)

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