×

ニュース

被爆同級生の追悼集 英訳 平和記念式典で参列者に配布へ

 原爆で1年生223人が犠牲となった県立広島第一高等女学校(現皆実高)の追悼集「平和への祈り」が、同級生らにより英訳出版された。今年の平和記念式典で海外からの参列者にも手渡す。

 「平和への祈り」は、1945年8月6日、現在の広島市中区小網町一帯の建物疎開作業に動員され亡くなった1年生をしのび、遺族や安佐南区の臨時教室にいて助かった同級生の寄稿からなる。

 同級生でつくる「有朋45期追悼の会」代表の宍戸和子さん(79)=中区=らが呼び掛け、49人分を集めて2007年に出版。2年前から英訳を進め、翻訳家6人がボランティアで協力した。

 英訳版は、「生き残った者として死者に恥じない人生を過ごしたか」「後世に伝承する責務がある」と、被爆後の思いも含め19人分を収めている。

 宍戸さんは「世界の若い人たちに英訳本を届けたい」と話している。B5判、87ページで千部印刷した。Tel082(247)6565。(増田咲子)

(2012年2月28日朝刊掲載)

年別アーカイブ