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核の恐怖をダンスに 被爆2世 小谷さん広島で初公演 

 府中市出身の被爆2世で、ダンス教室主宰の小谷ちず子さん(58)=兵庫県西宮市=が8月18日、広島市中区のアステールプラザで、原爆や旧ソ連のチェルノブイリ原発事故をモチーフにしたモダンダンスを披露する。核の恐怖をテーマにした公演は、10年ほど前から関西では続けているが、広島では初めて。

 26日に広島入りし、平和記念公園を視察。28日まで滞在し、関係者からも話を聞く。4~6月には原爆ドームの対岸でダンスを踊り、被爆者の痛みや苦しみを感じるよう努め、本番に生かす。

 広島での公演には、兵庫や大阪の教室に通う小学生から60代までの26人も出演。被爆10年後に白血病で亡くなった佐々木禎子さんが題材の「折り鶴の空」や、被爆後に生まれた生命と母の愛を描く「誕生」などを演じる。原発事故を取り上げたダンスもある。

 父母が被爆後に遺体の処理や負傷者の救護に当たったという小谷さん。「福島第1原発事故が起きて、あらためて感じた核の恐ろしさをダンスを通して伝えたい」と話している。(増田咲子)

(2012年3月27日朝刊掲載)

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