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広島市の折り鶴再生ノート 県内全小学校で配布

 国内外から広島市に寄せられた折り鶴を再生紙にして作ったノートが18日、楠那小(南区)の全児童に贈られた。市が昨年度に公募した折り鶴の活用策の一つ。

 ノートは、活用策を提案した古紙卸売業者でつくる中国地区製紙原料直納商工組合(南区)が作った。同小体育館であった贈呈式で、6年吉田えみりさん(11)が「平和への思いが込められたノートを大切に使いたい」と組合役員たちにお礼の気持ちを伝えた。

 組合は182万羽の折り鶴を使って約8万冊作り、県内の全小学校の4年生以上に配っている。楠那小では昨年12月、折り鶴から再生紙を作る体験イベントを開催。それが縁で全校児童に贈った。

 市は2002年度から、平和記念公園(中区)の原爆の子の像にささげられた折り鶴を保存・展示するため大量に保管してきた。昨年4月に就任した松井一実市長が方針転換し、活用に向けたアイデアを公募。試行事業としてノートのほか4事業が選ばれた。(田中美千子)

(2012年4月19日朝刊掲載)

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