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被爆者の遺品提供 新ポスターで訴え 資料館など全国発送 広島

 原爆資料館と国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(いずれも広島市中区)は25日、犠牲者の遺品や遺影、体験記の提供を呼び掛ける新たなポスターとチラシの全国発送を始めた。47都道府県の関係部署など約350カ所に送る。全国発送は、被爆60年の2005年度以来11年ぶり。

 ポスターはB2判で300枚を作製。破れた動員学徒の学生服の写真や遺影を載せ、両館の連絡先を記す。同じデザインのA4判のチラシは1万6千枚刷った。チラシだけを送付するケースもある。

 資料館によると、集計を終えた14年度の遺品などの寄贈は44件計205点。広島、長崎両市の4館が収集キャンペーンを共同展開した05年度(109件計421点)以降、最少となったのを踏まえ、呼び掛けを強める。志賀賢治館長は「遺品を大切にしてきた遺族が高齢になられ、後世に残すには今が重要。ぜひ協力を」と話す。被爆資料の窓口は資料館Tel082(241)4004。遺影・体験記は祈念館Tel082(543)6271。(水川恭輔)

(2016年7月26日朝刊掲載)

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