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米ケリー長官から礼状 広島 原爆絵本を贈った団体に

 英語の絵本「絵で読む 広島の原爆」をケリー米国務長官へ贈った広島市の女性団体「ひろしまと世界を結ぶこども文庫」に、長官直筆の署名が入った礼状が届いた。「広島を訪れた時のことを力強く思い出させてくれる」と記している。

 便箋1枚。4月の外相会合で平和記念公園(中区)を訪れた時の感想もあり、「原爆ドームの力に深く感動し、人々の温かさと親切さに触れた」とつづる。同団体の柴田幸子代表(84)は「核兵器廃絶を願う声が少しでも届いたようでうれしい」と喜んでいる。

 絵本の文を書いたのは、市出身の被爆者で作家の那須正幹さん。同団体は、1996年から158カ国の学校などに計2550冊を寄贈してきた。

 今回は、5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)と、それに先立ち広島市であった外相会合に参加した首脳、外相に宛て、各国の在日大使館などに届けた。今月22日には、サミットに参加していない核兵器保有国のロシア、中国と、事実上の保有国のインド、パキスタン、イスラエルの計5カ国の首脳にも贈った。(益田里穂)

(2016年7月28日朝刊掲載)

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