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反核活動家 追悼の作品展 広島 セミパラ出身 油絵など

 旧ソ連の核実験場があったカザフスタン・セミパラチンスク出身で、2月に33歳で亡くなった反核活動家のレナータ・イズマイロワさんの油絵作品を紹介する追悼展が、広島市中区袋町の旧日本銀行広島支店で開かれている。8月7日まで。無料。

 イズマイロワさんは被曝(ひばく)の影響とみられる先天的な骨格障害があり、生前の身長は80センチ余り。詩と絵を通じ、核廃絶と平和への願いを発信し続けた。

 作品の実物は1点。カザフスタンの雪景色を縦約14センチ、横約20センチに優しく明るいタッチで描く。他の32点は作品を撮影したカラー写真を掲示。漫画「はだしのゲン」を読んで戦後を生き抜く被爆地の市民の姿に感じた希望を、カモミールなど色とりどりの花で表現した作品などがある。

 現地の支援や交流に取り組む広島の市民団体「ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト」が主催した。副世話人代表の小畠知恵子さん(64)=中区=は「世界中にヒバクシャがいて、平和への願いを表現しているのを知ってほしい」と来場を呼び掛けている。(森戸新士)

(2016年8月2日セレクト掲載)

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