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「核廃絶 草の根が大事」 高校生平和大使 国連での活動報告

 第19代高校生平和大使としてスイス・ジュネーブの国連欧州本部を今月訪れた県内の高校生3人が25日、広島市役所で記者会見し、核兵器廃絶を訴えた活動を報告した。

 県立広島高1年岡田実優さん(15)=三原市=は、全国の高校生で集めた廃絶を求める約12万5千人分の署名を国連軍縮部に提出したことを紹介。受け取った担当者から「大切な活動だ」と激励されたとし、「小さなことでもまず動くのが大事だと感じた」と話した。

 署名提出の際、祖父の被爆体験を英語でスピーチしたノートルダム清心高2年吉田菜々子さん(17)=安芸区=は「被爆国の日本政府が廃絶へリーダーシップを取っているとは言いがたく、草の根活動で核兵器禁止条約制定への機運を高めたい」と語った。

 舟入高2年伊藤美波さん(17)=同=は現地の高校生との交流を説明し、「広島の現状を熱心に聞かれ、オバマ米大統領の訪問で関心が高まっているようだった」と振り返った。

 3人は広島、長崎両市が拠点の高校生平和大使派遣委員会に選ばれ、県外の19人と14~18日にスイスを訪問。同本部でジュネーブ軍縮会議も傍聴し、長崎市の高校生がスピーチした。(水川恭輔)

(2016年8月26日朝刊掲載)

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