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東京で原爆犠牲者追悼 遺族ら120人 核廃絶の誓い新た

 東京都が主催する「原爆犠牲者追悼のつどい」が25日、葛飾区であった。広島、長崎で被爆した都内在住者や、被爆者の遺族たち約120人が、原爆に命を奪われた人を悼み、核兵器廃絶への誓いを新たにした。

 小池百合子知事の代理で出席した笹井敬子・都福祉保健局技監は「東京五輪を成功させ、夢と希望にあふれた平和な世界を次世代への財産として引き継いでいく」との式辞を代読した。

 東京の被爆者団体「東友会」の代表理事で、広島で被爆した大岩孝平さん(84)=三鷹市=はあいさつで「核兵器廃絶の道のりは険しいが、被爆者は決して諦めない」と宣言。日本政府へ核抑止力に依存しない政策への転換を求めた。参加者は祭壇に花を手向け、犠牲者の冥福を祈った。

 東京での被爆者の追悼式典は1965年に東友会が始め、2013年に都が引き継いだ。ことし3月末時点の都内の被爆者は5748人。最多だった88年3月末の1万365人からほぼ半減している。(田中美千子)

(2016年9月26日朝刊掲載)

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