×

ニュース

海底の大和「よく分かる」 呉のミュージアム 展示一新 再現CGや潜水映像公開

 戦艦大和の潜水調査で得た最新データを盛り込んだ新しい展示が28日、呉市宝町の大和ミュージアムで始まった。来場者は海底に横たわる大和の姿を再現したCGや海中の映像に見入っていた。

 これまで模型で再現していた海底のジオラマを撤去。替わりに設けた情報端末の42インチのモニターにCGを映し出す。来場者は画面に触れ、主砲塔など5カ所の説明文や映像を呼び出していた。

 札幌市の公務員高橋学さん(52)は「海底でばらばらになっている様子が立体的によく分かる」と話していた。

 新たに公開を始めた約7分間と約14分間の二つの映像には、初めて撮影に成功したボイラー内部や、砲身が鮮明な前部副砲などが映る。千葉県山武市の会社員伊藤晴敬さん(61)は「鮮明な映像から、かなりの攻撃を受けたことが分かり、戦争の悲惨さを感じた」と話していた。

 市は今後さらに5月の潜水調査で集めたデータの解析を進める。結果は来年度春、同ミュージアムで企画展として公開する。(今井裕希)

(2016年9月29日朝刊掲載)

年別アーカイブ