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絵本で語る 被爆の記憶

 広島市西区のNPO法人HPS国際ボランティアが22日、広島市出身の絵本作家森本順子さん(80)=オーストラリア在住=が被爆体験を描いた絵本を、市立の全小中学校206校に40冊ずつ寄付した。市は同法人に感謝状を贈った。

 市役所での贈呈式で、森本さんと佐藤広枝理事長(73)が松井一実市長に目録などを手渡した。松井市長は「平和への思いを行動に移すのは簡単ではない。いい本だ」と感謝した。

 森本さんは13歳の時、西区の自宅で被爆。被爆体験だけでなく、「あの日」を迎える前の穏やかな暮らしも描き、平和の尊さを訴えている。森本さんは「忘れてはいけない体験が、子どもたちに刻まれれば」と話していた。(鈴中直美)

(2012年6月23日朝刊掲載)

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