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「黒い雨」被害者 国に公開質問状

 広島への原爆投下直後に降った「黒い雨」の指定地域拡大を求める広島県「黒い雨」原爆被害者の会連絡協議会は22日、拡大に否定的な報告書案を示した厚生労働省の有識者検討会に公開質問状を郵送した。

 質問状は、県被団協(金子一士理事長)との連名で、検討会の佐々木康人座長(日本アイソトープ協会専務理事)宛て。報告書案を「納得できない」とした上で、拡大に否定的な内容とした根拠や、指定地域外で黒い雨を浴びた人たちの証言をどう評価したのか、など5項目を尋ねている。

 協議会のメンバーは7月上旬に上京し、厚労省の担当者に回答を求める。広島市役所で22日会見した高野正明会長(74)は「検討会は真実を吟味していない。再調査すべきだ」と強調した。

 検討会は7月上旬に開く次回会合で報告書を正式に決定する。

(2012年6月23日朝刊掲載)

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