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社説・コラム

『書評』 郷土の本 「檻(おり)の中のライオン」 イラスト多数 憲法やさしく

 憲法を小学校高学年程度から理解できるようにと、イラストをふんだんに取り入れた入門書「檻(おり)の中のライオン」が刊行されている。著者は広島弁護士会の楾(はんどう)大樹弁護士。国家権力をライオンに、憲法を檻に例え、基礎知識を分かりやすく伝える一冊だ。

 平和主義については「檻があるので、ライオンは勝手に戦争をすることができません」、国民主権と憲法改正については「私たちが作る檻ですから、檻を作り直すのも私たちです」と説明。46項目にわたり、対応する条文を示しながら解説する。

 最終章では応用編の「立憲と非立憲」と題し、安全保障関連法制や特定秘密保護法など、最近の憲法上の問題について考える。かもがわ出版。118ページ、1404円。

(2016年11月6日朝刊掲載)

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