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事故想定伝えず訓練 島根原発トラブル対応確認 中電

 中国電力は22日、島根原発(松江市鹿島町)の事故に備え、同原発と安来市、中電本社(広島市中区)で訓練をした。約390人の参加者に想定のシナリオを伝えず、次々と起きるトラブルへの対応を確認した。

 松江市が暴風、大雨に見舞われ、何らかの原因で全ての外部電源を失い、運転中の2号機への給水機能が失われた―との想定。同原発の免震重要棟に設置した緊急時対策本部で、北野立夫所長が指示を出し、社員らが大量送水車で原子炉と燃料プールに注水する模擬訓練などをした。

 原発の南東約25キロの広瀬中央公園(安来市)では、支援拠点を設営する訓練があった。本社との情報伝達なども確認した。

 同様の訓練は2011年度から年度ごとに1回実施。島根原子力本部の長谷川千晃副本部長は「福島県で地震があったばかり。臨機応変に対応できるようにしていきたい」と話した。原発30キロ圏の自治体からは島根、鳥取両県と松江、出雲、安来市の職員が訓練を視察した。 (口元惇矢)

(2016年11月23日朝刊掲載)

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