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来月にも耐震工事着手 原爆資料館本館 広島市 2月から休館へ

 広島市は12月にも原爆資料館(中区)の本館で初の耐震補強工事に着手する。事前の発掘調査が長引き、当初予定した10月からずれ込んでいたが、工事業者を一般競争入札で大林組(東京)に決定したため。本館は2017年2月から18年7月ごろまで休館となる見込みという。工事は19年7月までの完了を目指す。(長久豪佑)

 市平和推進課によると、工事では、本館の地下を掘り、地中の基礎部分に揺れを吸収する免震装置を取り付ける。落札額は23億9千万円。12月5~15日に予定する市議会定例会に、工事契約締結に関する議案を提出し、可決されれば、本館の周囲を広くフェンスで囲い、立ち入り禁止にする作業を始める。17年2月に本館を休館にした後、地中での本格作業を進める。

 市は、15年11月から続けている被爆遺構などの発掘調査を年内に終える。また、14年9月から改装のため閉じていた東館の展示スペースを、本館の休館と入れ替わる形でリニューアルオープン。本館にある被爆資料の一部を東館で展示する。18年7月までには本館を再オープンするという。

 同課は「資料館や公園の利用者にはご迷惑を掛けるが、大切な工事なので理解していただきたい」としている。

(2016年11月25日朝刊掲載)

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