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原因解明へ共同研究 ルワンダの若者 胃がん多発 広島大大学院、現地医師らと

 赤道付近のアフリカの小国ルワンダで多いという若者の胃がんの原因解明に向け、広島大大学院医歯薬保健学研究院の分子病理学研究室は、現地の医師らと共同研究を始める。

 昨年12月中旬に、同研究室を訪れた在ルワンダ日本大使館の長井俊治医務官(43)によると、胃がんは同国の北部で20、30代に多発。ウイルス感染や遺伝などが疑われるが、原因は突き止められていない。

 患者の細胞を顕微鏡で調べて病気の原因を診断する病理医がルワンダでは少ない。このため、共同研究では広島大にがん組織の標本か画像を送るなどして、原因解明に挑む。

 長井さんは尾道市の病院で勤務経験があり、胃がん研究で成果を挙げている広島大の研究室の知人を通じて協力を申し出た。安井弥教授は「保健や福祉は、日本の国際貢献で大事な分野。メカニズムの解明につなげたい」と話している。(馬場洋太)

(2017年1月9日朝刊掲載)

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