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キャンパスリポーター発 沖縄の戦跡を巡る 広島学院高

 広島学院高(広島市西区)の2年生12人が昨年12月22日から5日間、沖縄を訪れ、太平洋戦争末期の沖縄戦の戦争史跡を巡った。「オキナワを歩くJr.」と題し初めて企画。米軍が上陸した読谷村の海岸から、ひめゆり学徒ら13人が一瞬で命を落とした沖縄本島の最南端、荒崎海岸までの約80キロを歩いた。

 沖縄戦で奪われた命を考える講座「命どぅ宝(命こそ宝)」のフィールドワークの一環。2007年から沖縄でゼミ生と調査をする広島経済大(安佐南区)の岡本貞雄教授(宗教学)も同行した。ガマと呼ばれる自然洞窟と戦時中に掘られた地下壕(ごう)計10カ所や12の戦跡、10の慰霊碑を訪ね、宿舎では連日、沖縄戦や沖縄が抱える基地問題に関する講話があり、認識を深めた。

 あるガマでは、懐中電灯の明かりをすべて消してみた。どこにいるのか分からない感覚、不意に吹き抜ける風に恐怖を感じた。どんな疑似体験をしても当時の過酷な状況に及ばなかっただろう。だが将来、恒久平和の実現のため、私が行動するときがきたら、今回の体験はきっと大きな力になる。そう信じている。(2年・山田雄大)

(2017年1月9日朝刊掲載)

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