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「8月の集会 若者派遣」 三重で広島知事 平和考える催し出席

 広島県の湯崎英彦知事は10日、三重県が同県伊勢市で開いた「平和について考えるトークセッション」に出席し、鈴木英敬知事や地元の中高生、大学生と意見を交わした。三重県が平和への思いを次世代に継承するため8月に開く集会に、広島県の若者を派遣することを約束した。

 トークセッションは、昨年5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)を受け、三重県が平和問題への関心を高める目的で開催し、約140人が参加した。湯崎知事は、オバマ米大統領の広島訪問に触れ、世界の指導者の訪問を強く働き掛けていると強調。核兵器廃絶に向けて「一人一人の考えと行動が欠かせない」と呼び掛けた。

 若者の発表では、同市の小俣中3年津梅光さん(15)が昨年8月に広島を訪れた経験を紹介。平和記念式典への出席や原爆資料館の見学を通じ「戦争の悲惨さを自分で見て聞くことが大切と感じた。伝えていく責任がある」と語った。鈴木知事は「広島と三重で平和への思いを共有したい」と両県の若者の交流拡大を提案し、湯崎知事も同意した。

 11日は伊勢市で知事会議を開き、働き方改革や女性活躍をテーマに議論する。両知事は共に旧通商産業省(経済産業省)出身。カキ養殖が盛んな漁業、自動車製造を中心とする産業構造など、両県に共通点の多いことから、2013年度から年1回持ち回りで知事会議を開いている。(胡子洋)

(2017年1月11日朝刊掲載)

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