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広島都心 6ゾーンに 県・市が素案 特色生かし活性化

 広島県と広島市は12日、市中心部の今後のまちづくりを描く「都心活性化プラン」の素案を公表した。被爆100年の2045年を見据え、「中四国地方最大の業務・商業ゾーン」「平和への思いを共有するゾーン」など6ゾーンに区分け。魅力アップに向け、エリアの特性を生かした施策を進める方針を掲げた。年度内に策定する。

 有識者11人でつくる懇談会(座長・塚本俊明広島大教授)を南区のマツダスタジアムで開き、概要を説明。平和ゾーンは、平和記念公園(中区)と比治山公園(南区)を東西に結ぶ。業務・商業ゾーンは、平和ゾーンを南北にまたぎ、県庁(中区)や市役所(同)本通り商店街(同)オフィス街を含む。

 他の4ゾーンは、JR広島駅を中心とした「広島の陸の玄関ゾーン」▽広島城や縮景園を含む「歴史・文化・スポーツ交流ゾーン」▽マツダスタジアム周辺の「ボールパークゾーン」▽他のゾーンを取り囲む「都心居住ゾーン」―とした。

 また、都心のにぎわい創出には、各ゾーンの特性を生かす必要があるとし、13年後の30年までに取り組む13施策の方向性を打ち出した。「都心空間のリニューアル」では、県庁など官公庁街の土地利用の在り方を検討。「歩行者や自転車を優先する交通環境の整備」では、駐輪場の充実などを進める考えを示した。

 懇談会の委員からは「総花的な印象がある。施策の優先順位を明確にしてほしい」との要望や「プランの立案にとどまらず実行に移すべきだ」との注文が出た。素案について、県市は2月に県民から意見を募集する。(樋口浩二)

(2017年1月13日朝刊掲載)

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