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オバマ大統領から返事 佐々木禎子さんの同級生川野さん 「ストーリー共有でき感謝」

 オバマ米大統領に、平和記念公園(広島市中区)にある「原爆の子の像」のモデルになった佐々木禎子さんについての手紙や本を送った、佐々木さんの小学校時代の同級生、川野登美子さん(74)=中区=にサイン入りの返事が届いた。「全く期待していなかっただけにうれしい。(20日の)退任後も世界平和に尽力してほしい」と期待している。

 返事は6日、自宅に届いた。昨年11月15日に書かれ、12月29日の消印。「あなたのストーリーを共有することができ、感謝しています」などと記されていた。川野さんは「送った手紙に目を通してもらえた、と実感できた」と喜ぶ。

 手紙は昨年9月に書いた。5月27日に広島を訪れたオバマ氏が折り鶴を持参したのに加え、原爆資料館で岸田文雄外相から佐々木さんの折り鶴について説明を受けたと新聞で知ったのがきっかけ。「禎子さんのことを詳しく正確に知ってほしい」と筆を執った。

 A4用紙3枚に、佐々木さんの入院から他界、像の建立までの経緯に、被爆者である自身や同級生の心境をつづり、知人を通じて英訳してもらった。昨年春に制作した英語の字幕付きDVD「語りでつづる原爆の子の像~六年竹組の仲間たち~」や、2013年に自費出版した「原爆の子の像 六年竹組の仲間たち」を同封した。

 「大学時代から平和に関心の高かったオバマさんだからこそ、広島訪問も実現できたと思う。退任後も期待が持てる人だと信じている」と話している。(二井理江)

(2017年1月16日朝刊掲載)

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