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契約変更額 2000万円増加 岩国錦帯橋空港の立体駐車場整備工事 三セク非公表に批判の声

 岩国錦帯橋空港(岩国市)の立体駐車場整備工事を巡り、運営・管理する第三セクター岩国空港ビルが、随意契約後に地盤改良の工法を変えた業者と結んだ契約変更額が当初の3億9800万円から約2千万円増えたことが20日、分かった。同ビルは契約額について「3月の工事終了まで公表しない」としている。

 関係者によると、空港ビル幹部が市側に契約変更額の決定を伝えたという。空港ビルはこの日、業者と変更契約を交わした。金額を公表しない理由について「最終的に変更の可能性があるため」などとした。財源は全て在日米軍再編に伴い国が山口県に支払う交付金が充てられている。

 同整備工事は、2016年4月の一般競争入札で最初の業者が3億9200万円で落札し、後に辞退。空港ビルは7月、次点だった現在の業者と随意契約した。業者が、地盤にくいを打つ工法からコンクリートを流し込む工法に変えたため、12月中に契約変更額を決める予定だったが「調査に時間を要した」として延びていた。

 整備工事を巡っては、空港ビル関係者が当初の一般競争入札前に参加予定業者に対し、入札価格を指示したとうかがわせる内容を含む記録文書が流出した。ある県議は「議会でも問題になっている。契約変更額を明らかにしないのは極めて不透明で隠蔽(いんぺい)体質だ」と批判している。(佐藤正明)

(2017年1月21日朝刊掲載)

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