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平和の灯 補修試験着手 広島県コンクリ診断士会 方法 市に提案へ

 広島県コンクリート診断士会(広島市中区)は25日、平和記念公園(同)にある「平和の灯(ともしび)」の補修に向け、適切な方法を調べる試験をボランティアで始めた。27日まで続け、市に補修や維持管理の方法を提案する。

 初日は約10人が参加。コンクリート製の台座に高圧洗浄機で水を吹き付け、表面の汚れやコケを落とす作業をした。26、27日は台座に汚れが付きにくくするための補修材などを試して効果をみる。4月末までをめどに市へ提案する。

 平和の灯は、丹下健三氏の設計で1964年8月に完成。建設趣意書によると、炎は世界の核兵器がゼロになるまで燃え続けるとされる。昨年5月に同会がした台座の調査では鉄筋がむき出しになってさびたり表面がひび割れたりした箇所が複数見つかったという。

 鈴木智郎副会長(66)は「世界中の観光客が注目する場所であり、広島の技術者として維持の役に立ちたい。8月6日までに補修を終えるのが理想だ」と話した。(長久豪佑)

(2017年1月26日朝刊掲載)

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