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核廃絶 認識共有図る 岸田外相 米との協力強調

 岸田文雄外相(広島1区)は8日の衆院予算委員会で、米国のトランプ新政権と、核兵器のない世界の実現へ向けて認識の共有を図っていく考えを示した。

 共産党の大平喜信氏(比例中国)の質問に答えた。オバマ前大統領は「核なき世界」を掲げたが、トランプ大統領は就任前、核戦力強化に言及していた。岸田氏は、米政府の核政策の動向を注視するとしつつ「しっかり意思疎通を図り、(核兵器廃絶の)具体的な課題について協力し、努力を続けたい」と強調した。

 国連では3月、核兵器禁止条約締結の交渉会議が始まる。日本は交渉開始決議案に反対したが、米国から反対するよう圧力があったか否かについて、岸田氏は「外交上のやりとりは明らかにすべきでないが、わが国の立場に基づき国益をはじめさまざまな観点から判断した」と述べた。

 交渉への参加に関しては、政府として正式には決めていないものの、参加すべきだとの考えをあらためて示した。(田中美千子)

(2017年2月9日朝刊掲載)

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