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枯れ葉剤悲劇 広島で訴え 8・6式典も参加

 米軍の枯れ葉剤で健康被害を受けたベトナム人の全国組織「ベトナム枯れ葉剤被害者協会(VAVA)」のメンバー1人が8月6日、広島市の平和記念式典に参加する。中区である日本原水協などの原水爆禁止世界大会―広島で、原爆と同様に被害者を生涯にわたって苦しめる枯れ葉剤の非人道性を訴える。

 訪れるのはVAVA国際関係部補佐役の女性、チャン・ティ・クエ・ルオンさん(34)。ベトナム代表団の一員として4~6日の世界大会に参加、被害者救済と化学兵器廃絶を呼び掛ける。6日の式典では原爆犠牲者の冥福と平和の実現を願う。

 広島市には1~7日に滞在。枯れ葉剤被害者を支援する日本ベトナム友好協会広島支部の会員宅に宿泊し、交流会にも加わる。

 米軍は1961~71年、枯れ葉剤8万キロリットルをまいた。散布地域でがん患者や先天性異常児が多発。被害者は約300万人とされる。

 VAVAは2003年から、被害者のリハビリや職業訓練、政府への支援策の提言をしている。会員数約30万人。(教蓮孝匡)

(2012年7月28日朝刊掲載)

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