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基町ポプラ 危うし 葉枯れ病 対応急ぐ 植樹の2本目

 広島市中区基町の本川東岸で、数々の市民活動の舞台として親しまれてきたポプラが、危機を迎えている。一帯を「基町ポップラ通り」とし、にぎわいづくりに取り組む市民団体「ポップラ・ペアレンツ・クラブ」が27日、「葉枯れ病」と診断。放っておけば枯死の恐れがあり、広島市は対応を急ぐ。(門脇正樹)

 高さ約11メートルのポプラ。葉は茶色に枯れ、風で舞い散る。同クラブの樹木医正本大さん(47)がこの日、公園として管理する市の担当者と点検。葉枯れ病の可能性が高いことがわかった。一方、枝に新芽の膨らみが確認できており、正本さんは「早急に消毒し、感染しないようにすれば再び葉が付く」と話す。

 28日に木全体を消毒。川の水の塩分や除草剤が悪影響を与えた可能性もあるため、土壌についても調べる。

 ポプラは2本目。1本目は被爆間もなく植えられ、広島の復興とともに年輪を刻んだが、2004年秋の台風で倒れ枯死した。その後、同クラブが河岸の管理者の国土交通省太田川河川事務所と交渉し、シンボルとして2本目を植樹した。

 映画の野外上映会や結婚式などが企画され、自由で伸びやかな市民活動の象徴だったポプラ。同クラブの隆杉純子世話人(52)は「市民活動のシンボルでもあり、元気を取り戻すよう、市と連携して見守りたい」と話している。

(2012年7月28日朝刊掲載)

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