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「脱原発」アピール 福島 原水禁など世界大会開幕

 原水禁国民会議などの被爆67周年原水爆禁止世界大会が28日、福島市の県教育会館での福島大会で開幕した。原発再稼働やエネルギー政策をめぐる議論が広がる中、「脱原発」を前面に核なき世界の実現をアピールする。被爆地の広島、長崎の両市に会場を移して8月9日まで続く。

 福島での大会開催は2回目で、昨年より約200人多い約1050人(主催者発表)が参加した。大会実行委員長の川野浩一原水禁議長が「核と人間は共存できない。再稼働を許さず全原発を止めよう」と強調。全原発の廃炉▽原発事故の被害者や原発労働者との連帯▽東北アジアの非核化―などを掲げた大会基調を承認した。

 地元から福島県平和フォーラムの五十嵐史郎代表が「不安と葛藤の中の苦しみを知ってほしい」と報告。講演で原子力プラントの元設計技術者、後藤政志さんが原発の危険性を指摘し、大阪市の市民団体チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西の振津かつみ医師が核被害者の連帯を訴えた。

 参加者は大会後に福島市中心部をデモ行進した。広島市では8月4~6日に広島大会、5日に国際会議を開く。

 日本原水協などの世界大会は2日、広島市での国際会議で開幕する。(山本洋子)

(2012年7月29日朝刊掲載)

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