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交渉会議の議論 「枠組み」を提案 外相にピースデポ

 NPO法人ピースデポ(横浜市)は20日、3月に国連で始まる核兵器禁止条約の交渉会議で、日本が議論の前進に貢献するよう求める岸田文雄外相宛ての要請書を外務省に提出した。自国の安全保障を核兵器に頼る国でも段階的に核兵器禁止に関与できるとして、枠組み条約の形で議論を進めるよう提案している。

 提案した「核軍縮枠組み条約」は、核兵器廃絶に向けた努力など基本的な義務をうたった本体部分と、具体的な取り決めを定めた複数の議定書から成る。議定書は同意できる内容から結べるため、締約国は可能なものから関われるという。

 議定書案としては、核被害者への援助を定めた「積極的義務」や「核兵器の全面的禁止」などを例示。要請書で「枠組み条約への参加は日本の核軍縮政策に合致する」として、交渉での活用を求めている。

 提出後、都内で記者会見した田巻一彦代表は「論理的には核保有国でも合意できる案だ。核保有国と非保有国の橋渡しをするためにも、日本は交渉に生かしてほしい」と話した。

(2017年2月21日朝刊掲載)

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