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米核実験 汚染の影響今も ビキニデー前に広島県原水協が集会

 中部太平洋マーシャル諸島での米国の水爆実験でマグロ漁船第五福竜丸が被曝(ひばく)した3月1日の「ビキニデー」を前に、県原水協の集会が26日、広島市南区であった。東京都立第五福竜丸展示館の安田和也主任学芸員(64)が講演し、58人が聞き入った。

 安田さんは、第五福竜丸が被曝した1954年の実験を含め、米国が46~58年にビキニ、エニウェトクの両環礁で計67回の核実験をしたと紹介。「世界中に放射性物質が飛散し、実験場となった環礁などでは今も住民が汚染の影響を受け続けている」と、核兵器の非人道性を訴えた。

 西区の高校2年中野輝之さん(17)は「核兵器を禁止する必要性をあらためて感じた」と話していた。集会では、核兵器廃絶に向けた国際署名の推進などを盛り込んだアピール文の採択もあった。(明知隼二)

(2017年2月27日朝刊掲載)

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