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筆に願いを 記憶遺産登録 朝鮮通信使 日韓関係者 福山市鞆を訪問

 朝鮮通信使の関連資料の世界記憶遺産登録を目指す日韓の関係者が10日、福山市鞆町の福禅寺対潮楼を訪れた。登録を祈って記念の書をしたため、11、12日に鞆町であるイベント「21世紀の朝鮮通信使・鞆」の機運を高めた。

 韓国の釜山文化財団の柳鍾穆(ユ・ジョンモク)代表理事、NPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会(長崎県対馬市)の松原一征理事長たちが訪問。江戸期に通信使が「日東第一形勝」と褒めた眺めを楽しんだ。互いに欺かず争わない意味の「誠信」を両国の言葉で書き、枝広直幹市長は「祈 世界記憶遺産」と記した。

 記憶遺産登録について、柳代表理事は「世界の人々に平和を示す象徴として広く知らせたい」、松原理事長は「朗報が来ると信じている」と述べた。書はイベント会場に展示する。

 同財団と同協議会は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の記憶遺産に共同で申請している。イベントは11日に通信使行列、12日に通信使ゆかりの地の市町の交流大会などがある。(榎本直樹)

(2017年3月11日朝刊掲載)

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