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原民喜しのび碑前祭 広島市中区で50人参加 おいが思い出語る

 広島市出身の被爆作家原民喜(1905~51年)を顕彰する「広島花幻忌の会」は12日、中区の原爆資料館で碑前祭を開いた。会員たち約50人が参加し黙とう。民喜のおいの原時彦さん(82)=西区=が、民喜ゆかりの地を歩いた映像を交えて思い出や作品について語った。

 時彦さんは2月、会員たちと市内の民喜ゆかりの地、広島東照宮(東区)などを巡った。この日は、その記録映像を見ながら、被爆前後の自身の思い出や民喜の作品について語った。

 民喜の遺言で、10代の時に著作権を継承した時彦さん。「語り継ぐヒロシマを声高に叫びながら今日に至っている」と話した。また、作品の特徴について「いろんな作品の結末にアイロニー(皮肉)がある。それを踏まえて読み直してほしい」と語り掛けた。

 碑前祭は毎年、民喜の命日(3月13日)に合わせて開いている。(石井雄一)

(2017年3月13日朝刊掲載)

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