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東館 来月26日再公開 広島の原爆資料館 本館は一時閉鎖

 原爆資料館(広島市中区)の耐震化工事に伴う展示の全面見直しで、市は、先行して進めてきた東館を4月26日に改装オープンする方針を固めた。耐震改修工事が長引き、当初予定から約1年遅れる。同日から本館をいったん閉じ、来年7月の公開に向けて展示スペースの整備に着手する。

 リニューアル後の東館の展示は、大きく「導入展示」「核兵器の危険性」「広島の歩み」で構成。被爆前後の街並みをコンピューターグラフィックスで再現する「ホワイトパノラマ」を新たに置く。展示の関連情報などを検索できる情報端末「メディアテーブル」なども導入する。

 本館は来月以降に耐震化工事に着手予定。閉鎖中は東館1階で、犠牲者の遺品など被爆資料を仮設展示する。

 市は2014年3月に東館の改修に着手し、同年9月から展示スペースを閉鎖した。当初は改装オープンを16年春としていたが、国の法改正に伴って構造補強工事が必要となり同年10月に延期。工事の発注遅れなどで17年2月、同3月下旬へと相次ぎずれ込んだ。

 さらに耐震性を高める工事に、想定以上の手間と時間がかかり、展示物の搬入などのスケジュールを踏まえて、日程を設定した。(長久豪佑)

(2017年3月14日朝刊掲載)

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