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東日本の復興 平和願う調べ 元安川でイタリアの楽団員 広島市中区

 東日本大震災の復興支援コンサートで来日しているイタリアのロッシーニ歌劇場管弦楽団の団員4人が17日、広島市中区の原爆ドーム対岸にある元安川親水テラスで弦楽四重奏を披露し、平和への祈りをささげた。

 4人はバイオリン、ビオラ、チェロの奏者。作曲家ショスタコービッチが、戦争の犠牲者を悼んで制作したという「弦楽四重奏曲第8番」など3曲を奏でた。もの悲しい音色が響く中、団員や市民たち約70人が被災地の復興と平和を願った。

 同行するローマ法王庁(バチカン)のフランチェスコ・モンテリージ枢機卿(82)も、原爆資料館を見学した後に参加した。「広島で感じたことを見事に代弁してくれる演奏だった。平和を願ってやまない」と話した。

 コンサートはテノール歌手の榛葉昌寛さんが企画し、25日まで全国5カ所を巡回している。広島公演は16日に中区であった。(奥田美奈子)

(2017年3月18日朝刊掲載)

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