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平和への祈り 画業たどる 尾道 平山郁夫美術館20周年記念

 自らの被爆体験を基に、平和への願いを作品に込めた平山郁夫さん(1930~2009年)の画業をたどる展覧会「平山郁夫 平和の祈り」が18日、出身地の尾道市瀬戸田町の平山郁夫美術館で始まった。5月21日まで。

 同館と中国新聞備後本社の主催。平山さんの日本画に加え、コレクションの仏像など計約60点が並ぶ。

 取材を重ねて紡いだシルクロードシリーズからは、行き交う隊商を描いた「絲綢之路(しちゅうのみち)天空」を展示。「バーミアン大石仏を偲(しの)ぶ」は、戦争などによる世界の文化遺産の危機を知り、保護活動に取り組んだ平山さんの生涯を映す。

 マリア信仰の巡礼を描いた大作「祈りの行進 聖地ルルド・フランス」や、原爆をテーマにした「広島生変図」も訪れた人たちの注目を集めていた。

 同館の開館20周年と、中国新聞創刊125周年の記念展。会期中は無休。同館は1997年4月にオープンし、入館者は17日までに325万人を超えている。(久保木要)

(2017年3月19日朝刊掲載)

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