×

ニュース

核禁止条約 締結後押し 被爆者団体 広島で署名活動 27日から米で制定交渉会議

 27日に米ニューヨークの国連本部で始まる「核兵器禁止条約」の制定交渉会議を前に、広島の被爆者7団体が21日、広島市中区の元安橋で、核兵器を禁止し廃絶する条約の締結を全ての国に迫る「ヒバクシャ国際署名」を集めた。会議に合わせて渡米する平和首長会議(会長・松井一実市長)の小溝泰義事務総長も初めて参加。約30人が被爆地からの後押しを呼び掛けた。(水川恭輔)

 県被団協(坪井直理事長)の箕牧(みまき)智之副理事長(75)は、医師として被爆者医療に尽くし、20日に100歳で死去した肥田舜太郎さんの遺影を携えて賛同をアピール。もう一つの県被団協の佐久間邦彦理事長(72)、小溝事務総長たちも順にマイクを握り、「条約締結をぜひ成功させよう」「禁止の原動力は被爆者の思い」と声を張り上げた。

 市民や観光客が立ち止まり、30分で約300筆を集めた。高校を卒業し、旅行で訪れた神戸市北区の宇原奈津子さん(18)は「高齢化している被爆者の方の力に少しでもなれば」と名前を記していた。署名は年内に国連本部に届ける。

(2017年3月22日朝刊掲載)

年別アーカイブ