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広島復興 母国への希望 アフガン女子サッカー代表 慰霊碑献花 

 アフガニスタンの18歳以下のサッカー女子代表チームが25日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、原爆慰霊碑に献花した。同国を支援する国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所の招待で、4月3日まで滞在。広島の復興の軌跡や女性の社会参画を学ぶ。(有岡英俊)

 16~18歳の選手とコーチたち計15人が慰霊碑前に並び、花輪を手向けた。その後、原爆資料館を見学し、原爆投下直後の市街地の模型や犠牲者の遺品の三輪車に見入った。

 同国のサッカー女子代表チームは2014年に発足。18歳以下は16年2月に誕生した。長年紛争やテロが続き、女性への偏見や差別も根強く、スポーツをするのは容易ではないという。

 3年前にサッカーを始めたマラライ・サイーディさん(18)は「人々が諦めず復興を成し遂げた広島は、平和な母国を取り戻すための希望。広島の歴史やサッカーの技術を学び、母国の女性を励ます選手になりたい」と決意していた。

 ユニタールは03年に同国の政府関係者たちを対象に研修をスタート。15年からサッカー女子選手の支援を始めた。選手たちは24日に広島に到着。4月2日には西区のコカ・ウエスト広島スタジアムである「広島ピースサッカーフェスティバル」(中国新聞社特別協力)で女子サッカーのアンジュヴィオレ広島U―18と親善試合をする。

(2017年3月26日朝刊掲載)

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