×

ニュース

「被爆の痛みを想像」 留学生、学生と意見交換 広島市中区

 東京在住の留学生や広島の若者らが平和の大切さを話し合う会が、広島市青少年センター(中区)であった。広島の平和活動グループ「イーチ・フィーリングス」が企画したスタディーツアーの一環。タイ、インドネシアなどからの留学生4人と広島、東京の日本人学生を合わせて計24人が参加した。

 まず平和記念公園と原爆資料館をボランティアガイドの説明で巡った思いを留学生側も日本語で振り返り、「被爆した時の痛みを想像した」との声が出た。一方で、日本の学生からは「原爆供養塔や韓国人犠牲者の慰霊碑についてさらに詳しい説明板があれば」「ボランティアガイドをもっと支援できないか」という要望もあった。

 締めくくりに「あなたにとっての平和とは」をテーマに意見交換。「愛があること」「人を信じ合える世界」「友だちをつくる」と語り合った。

 ツアーは留学生の支援を10年以上続ける代表で広島市出身のシンガー・ソングライター玉城ちはるさん(36)が提案し、メンバーが案を練った。サウジアラビア出身の拓殖大3年アブドラ・ムフティさん(24)は、被爆者の姿に勇気づけられたという。「資料館では悲しくて涙が出そうだった。原爆投下は母国でも歴史の授業で学ぶが、詳しくはない。経験を家族や仲間に伝えたい」と話していた。(山本祐司)

(2017年3月27日朝刊掲載)

年別アーカイブ